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少年ガンガン回顧録

ギャグ王:少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート

 いよいよ本当に最終回である。そして今回の『ぼくらの推理ノート』(夏緑・原作/井上いろは・画)が最終回を飾る作品であり、それにふさわしい作品であると思っている。

 「ギャグ王」を読んでた人なら、「なぜこれが?」と首を傾げるかもしれない。確かに「ギャグ王」の看板になるようなマンガではなかった。だが、これはそういう人気云々ではなく、個人的に影響を受けたマンガとして取り上げたい。

 小学6年生、少年探偵(別に自分から名乗ってるわけではないが)遠野彼方と、彼方君の友達の五十里遙、あとは悪がきトリオがちょっとした少年探偵団になって、身の回りの些細な事件(ハイジャックのようなのもあったが)を解決していく。
 連載は毎月「先月の解決編」+「今月の事件」の2部構成になっており、来月号までに事件の犯人を書いて送ると抽選で特製テレホンカードがもらえるということになっていた。

 推理問題がなかなかよく出来ていたことは特筆だが、設定としては何てことのない作品のように思える。いや、実際に何てことのない作品だった。

 僕がどこに惹かれたかというと、主人公の彼方くんである。頭はいいけど、決してそれをひけらかすことなく、誰にでもやさしく、笑顔を絶やさず、ちょっとにぶいところもあるけど、本当に危ない時には勇気を振り絞って断固として立ち向かう。
 まるでお手本のような優等生だが、当時の僕は「かくありたい」と憧れたものだった。それがどういうわけか、結果として彼方君のほぼ真逆を行ってしまった。今でもこのマンガを読み返すたびに、どこで道を誤ったのかとへこんでしまう。少なくともこのマンガをリアルタイムで読んでたころは、(自分の中では)彼方君のような少年に近かったはずなのだ。
 あまり関係ないが、今でもこの漫画の影響は自分の中に残っていて、冬につとめてダッフルコートを着るのはそのひとつだったりする。

 看板マンガにはならなかった「ぼくらの推理ノート」だが、手堅い人気はあった。しかしながら、「ぼくらの推理ノート」は、唐突に最終回を迎えた。その後、中学生編「続・ぼくらの推理ノート」が始まるということを知って喜んだものの、原作は同じ人だったのに、肝心の絵が別の人に代わっていた。それに伴って、彼方君らの性格も違ったものになってしまった。これも「うめぼし」終了と並んで、「ギャグ王」を買わなくなった原因のひとつであった。
 「続」のほうも井上いろは先生が描き続けていたなら、僕は「うめぼし」終了後も買い続け、ゆえにギャグ王は廃刊を免れたはずである(誇大妄想)。

蛇足
  ちなみに、このマンガの単行本第1巻購入にも思い出深いものがある。近所の本屋には売ってなくて、大津市、京都、大阪、と駆け回ったものの全く見つからない。そして、最終的にこの本を見つけたのは、滋賀県の日野町というだだっ広い町にある普通の本屋だった。


【関連情報】
  『少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート』(全2巻)
  『続少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート』(全5巻)

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