あ と が き
 
    最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。少しでも山の気分を味わっていただけたでしょうか。

 「登っている間は苦しくて2度と来るものかと思っても、また来てしまう。そんな不思議な魅力を持っている。」

 これは、山に来る人からよく聞く言葉ですが、私もそう思います。

 どんなにつらい目にあっても、怖い目にあっても、ひとたびこの世界に踏み込んでしまうと、もう抜け出すことはできない、

離れることはできない、そんな世界なのでしょうね、きっと。

 山に実際に登ってみるのが一番ですが山岳小説や随筆などから山の世界に入るのも良いかもしれません。

 新田次郎は山を舞台にした小説を色々書いています。

「孤高の人」、「栄光の岩壁」、「銀嶺の人」など。

井上靖の「氷壁」も有名です。私は穂高へはこれを読んで気分を盛り上げて行きます。

 登山家のものとしては「孤高の人」のモデルになった加藤文太郎の「単独行」、

マッターホルン北壁日本人初登攀の芳野満彦の「山靴の音」、

槍の北鎌尾根で遭難した松濤明の「風雪のビバーク」、

猛吹雪の立山で遭難した板倉勝宣の「山と雪の日記」、

前穂北尾根に消えた大島亮吉の「山−随想」、

日本人冬期エベレスト初登頂の加藤保男「雪煙をめざして」、

小西政継の「グランドジョラス北壁」、

そして日本人ではじめてエベレストに登った植村直己の「エベレストを越えて」などがあります。

 色々な楽しみがありますが、山もひとつ付け加えてみてください。 山が君を待っている。さあ、山に出掛けよう!
 

 2000,11,01