hakuba-01.htm
<第1日>
白馬駅−猿倉−(6:30)−白馬尻(7:30)−大雪渓−葱平(10:00)−小雪渓−お花畑−村営頂上宿舎(12:00)−稜線−白馬山荘(1:00)(泊)
白馬駅から登山の出発点である猿倉まではバスまたはタクシーで約30分。猿倉からいよいよ登山開始である。
登り出す前に十分準備運動をしておいたほうがよいだろう。水もここで補給しておいたほうがよい。ちょっと寒く感じるかもしれないが、薄着になっておく。歩き出すとすぐに暑くなるだろうから。
猿倉の山荘のわきから登り出す。狭い道を登るとすぐに林道にでる。林道は道幅もかなりあり、傾斜もゆるやかであるので、ついとばしたくなるのであるが、ここはぐっと押さえて正面にそびえる白馬の姿でも眺めながらのんびりと歩いて行こう。
途中長走沢をわたる。
林道が尽きると狭い登りとなる。本格的な山道という感じ。しばらく樹林の中の登りが続く。周囲が明るくなり、岩の登りになれば白馬尻はもうすぐだ。年によっては、このあたりから雪になっていることもある。
猿倉から1時間ほどで白馬尻に到着。小屋が2軒ある。どちらでもよいが、ここで一休み。ここでも水の補給は可能。
小屋を出るとまもなく大雪渓がはじまる。大雪渓の入り口でアイゼンをつけよう。ここにはケルンがある。アイゼンのひもは足首を一回りかふた周りしておくとよい。ゆるみがないようにしっかりつけること。緩んでいると途中でアイゼンがはずれ足を挟むことになり、とても痛い。
大雪溪には大小様々な岩や石がころがっている。大きな岩だとつい座って休みたくなるが、それは大変危険である。もとは落石なのだから、いつまた滑り出すかわからないからである。
歩幅は下界よりも狭くしよう。大股にするとバランスを崩し滑りやすくなる。ともかくゆっくり登ること。まわりのペースに巻き込まれないこと。もし、後ろから別のパーティーが登ってきたら、わきによってゆずってあげよう。
呼吸はゆっくりと大きく深くするとよい。
この時期ならクレバスの心配はないと思う。開いていたら近付かないこと。
大雪溪が終わると葱平である。ここはちょっとした岩場になっている。アイゼンをはずさなければならないわけであるが、大雪溪が終わったところは、岩ももろく、傾斜も急である。人も多いので人工落石の危険もある。そこでアイゼンをつけたまま少し登る。すぐにアイゼンをはずすのに都合の良い場所がみつかるであろう。そこでゆっくりアイゼンをはずしたい。
葱平から高山植物が咲き乱れるようになる。まわりの山に目が行きがちであるが、足元のお花にも注意しよう。
ところどころ雪解け水が流れている。ガイドブックなどでは飲まない方が良いと書いてあるが、場所によっては飲んでもなんともないところもある。
ここは登るというよりトラバースである。ルートは狭いので、ここも急ぐパーティがあったら譲ってしまおう。距離はそんなにないのでアイゼンをつけるほどのこともないと思う。
年によっては小雪溪はないこともある。そのような年は、葱平からすぐにお花畑に入ることになる。
お花畑に入ったら大休止しよう。まわりは色鮮やかな高山植物が咲き乱れていることだろう。図鑑などを見ながら名前を調べるのも面白い。進行方向の左手を見ると大きな岩が横たわっている。昔ある学者がこの岩を調べたところ氷河の跡が発見されたということである。また稜線を見上げると人の横顔のような岩も見える。この岩は稜線から見ると狛犬のようにも見えるのである。
この辺から夜行の疲れが出てくる。
前方を見ると村営頂上宿舎が見えるのだが、なかなか近付いてこない。でも焦ってはいけない。あくまで自分のペースを守り、ゆっくりと登ろう。
雪解け水を利用した水場がある。進行方向左手に注意。岩の間から出ている黒いホースが目に入ることだろう。いつもとても冷たくおいしい水を提供してくれる。
水場が現れれば村営頂上宿舎はもうすぐだ。傾斜もきつくなってきてしんどいところだが、ともかく頑張ろう。このお花畑は、杓子岳が立派に見えるところでもある。後ろを振り返って杓子を眺めてみよう。
村営頂上宿舎に着いたら昼食にしよう。宿舎の前の道を右に入ると水場がある。ここの水も冷たくておいしいので飲んでおくとよいだろう。
宿舎のところから登りの道は2本ある。どちらをとってもよいが、左側の方が早く稜線に出られる。
旭岳
稜線に出たら休もう。吹き渡る風もここちよいし、ともかく眺めがよい。正面には旭岳、とても形の良い山である。あるいはまだ雪が残っているかもしれない。左は明日たどる杓子から鑓、不帰への道。右は白馬の山頂。そしてその直下には今日泊まる白馬山荘がある。
白馬山荘は近く見えるがここからの登りが結構つらい。ここも焦りは禁物である。ともかくゆっくり登ること。それだけである。石がかなりころがっているから、ころばないように気を付けよう。
白馬山荘
白馬山荘。これについてはともかく現物を見てもらうのが一番だと思う。白馬の山頂も同じ。小屋で宿泊の手続きを済ませ、一休みしたら山頂に行き、思う存分大展望を楽しもう。
[第2日]
白馬山荘(6:00)〜丸山〜杓子(7:00)〜白馬鑓(8:00)〜分岐〜天狗山荘(8:30)〜
天狗の大下り〜不帰(T)〜不帰(U)〜不帰(V)〜唐松岳(2:00)〜唐松岳頂上山荘(2:30)(泊)
3時半くらいには起きたい。きっと星が美しいに違いない。流星が見られるかもしれない。
ヘッドランプの明かりを頼りに頂上に向かう。夜明けまでの時間はちょっと寒いかもしれない。セーターを着て、さらにヤッケを着るとよいだろう。それでも寒いようならカイロを使うとよい。使い捨てのカイロが2個ぐらいあると心強いだろう。
朝食を済ませるといよいよ出発である。丸山まではアップダウンはほとんどない。ここからの白馬の姿は美しい。この先ちょっと急降下になる。下り切って登り返すと杓子である。
杓子の山頂はルートから外れている。しかし、登ることもできる。もし時間があったら寄ってみるのもよいだろう。荷物は下に置いて空身で行くとよい。杓子沢の眺めが迫力あるだろう。
鑓からの眺めについてはお楽しみ。
天狗山荘には水場がある。ここの水も冷たくておいしい。ここで水を補給。トイレにも寄って置いた方がよい。この先唐松岳までトイレはないからである。
いよいよ天狗の大下り。下り始める前に休んでおこう。
靴ひもの点検を忘れずに。荷物はできるだけザックの中にしまう。ベルトポーチもしまった方がよい。腰のまわりに色々あると動きにくい。コップをザックの外につけていたらこれもしまっておくべきである。岩にひっかかったりして危険だからである。
鎖があらわれるが頼りすぎるのは危険である。
@岩を直接手でつかむようにすること。
A先行者との間はあけること。
B浮き石に注意。
C手掛かり、足掛かりの岩を一つひとつ確認しながら下りること。
不帰ノ嶮
不帰(T)の山頂でちょっと休んでから不帰(U)に向かう。
ここからが今回の核心部である。ペンキ印に注意し、ホールド・スタンスを一つ一つ確認しながら慎重に進もう。ここはもう慎重に行くしかない。鎖場では間隔をあけること。最後のはしごを登れば不帰(U)北峰山頂である。しばらく行ったところに休むのに適当なところがあるので、(北峰と南峰の間、および南峰山頂)、そこまで進んでから休むことにしよう。
この先唐松岳までは特に注意するところはない。
[第3日]
問題になるようなところはない。
八方池からは白馬三山、不帰の眺めが見事である。
注[装備について]
A,全般的注意
1、自分の装備には名前をつけておいてください。
同じようなものが多いので、山小屋の中で区別がつかなくなります。
2、防水対策も忘れずに。
ビニールの袋に入れて、しっかり口を閉じておきましょう。
B,個別的注意
1、ザックについて。
事前にパッキングして背負い具合を確かめておくとよいでしょう。実際に担いでみて重すぎるようなら、あれば便利だがなくてもなんとかなるものを出して調節します。バランスにも注意しましょう。ひらべたくなるように。
ザックカバーも忘れないように。雨具とともにすぐに出せるところに入れておくのが良い。サイズも確認しておきましょう。
2、地図・コンパスは、すぐに出せるところに入れておきます。ベルトポーチに入れておくと行動中もすぐに出すことができます。
3、ヘッドランプは、予備の電池と電球も忘れずに。懐中電灯を使う場合は少し長めの紐をつけておくとよいでしょう。首から下げると両手があき自由になります。
4、荷物札、これは小屋についたら靴につけます。同じような型の靴が多いので名前がないと靴置き場で区別がつかなくなります。自分の名前を書いておくのはいうまでもありません。
5、小物や薬品はまずビニール袋に入れてからベルトポーチに分けて入れるとよいでしょう。ちり紙はトイレットペーパーを使うと良い。しんを抜いてつぶしておくと小さくなります。
6、食糧について。
今回のコースでは主な食事はほとんど小屋でするので、用意するのは行動食と非常食で十分です。
@行動食:歩きながら食べられるもの。チョコレートや飴、カロリーメイトなど。
小魚のフライなどもお勧めです。最近はやりのカード食品もなかなか良いものがあります。梅とかバナナ、ビーフは味のほうもまあまあです。
1日分をベルトポーチにいれてベルトにつけておき、すぐに食べられるようにしておくとよいでしょう。残りは袋に入れてひとまとめにしておきます。
A非常食:あくまで非常事態に陥ったときに使うものです。
カロリーメイト、チョコレート、氷砂糖など。はぐれてしまったとき、迷子になったときに氷砂糖をひとかけらかじって気を静めてから次の行動を考えましょう。
Bそのほか自分の好きな物を重量オーバーにならない程度に持っていくと楽しめます。
参考:チョコレート、カロリーメイト、小魚フライ、飴(のどあめ)、サラミソーセージ、ゼリー、ピーナッツ、アンズ(ドライフルーツ)、
ポカリスエット(粉末スポーツドリンク)、カード食品、コーヒー、紅茶、砂糖、ワイン
1987/7/9 W D -305F , W D -540
天然のクーラーである大雪溪は、暑さを吹き飛ばし、色鮮やかな高山植物は目を楽しませてくれ、白馬山頂からの眺めは疲れを忘れさせてくれるでしょう。
また、星空を見上げれば、そのおびただしい数に驚くに違いありません。
不帰を越え、八方をおりてきたとき、きっと北アルプスの魅力にとりつかれていることと思います。
1987/7/12 WD-540 WD-305F
白馬登山 (1987/7/23-26)
費用見積もり
7/23:行動予定[新宿〜白馬]
新宿〜白馬: 4700
急行・指定: 1700
朝食用弁当: 600
7/24:行動予定[白馬駅〜白馬山荘]
バス(白馬〜猿倉): 780
荷物代: 100
昼食(村営頂上宿舎): 800
白馬山荘(宿泊・2食) 5500
7/25:行動予定[白馬山荘〜不帰〜唐松岳頂上山荘]
昼食(唐松岳頂上山荘): 800
唐松岳頂上山荘(宿泊・2食) 5500
7/26:行動予定[唐松岳頂上山荘〜八方〜白馬駅〜新宿]
ロマンスリフト: 300
アルペンリフト: 240
ゴンドラリフト: 660
バス(八方〜白馬駅): 140
昼食(駅前): 800
白馬〜新宿: 4700
急行: 1200
(特急: 2200)
合計: 28520
(29520)
※新宿〜白馬;例年[白馬山麓往復割り引き切符]あり
1987版別冊山と溪谷 夏山JOY による
1987/6/5
1987/7/8
に登山がはじめてという仲間を白馬に案内したときに作成したものです。
2000.9.1
http://www.f7.dion.ne.jp/~yamaja
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